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日本にいて会話力をアップする術 (1)      

スピーキングのビギナーレベルの人が、日本にいて英語のスピーキング力
を向上させるための効果的な方法のひとつとして、日記を書くことが
挙げられます。

ビギナーの人が英語で話をするときのプロセスをちょっと考えて
みましょう。たとえば、ある人が外人から『きのう何をしましたか?』
と聞かれたとします。

その人が仮に『きのう家の近所を散歩しました』と言いたいとします。
初めてこの表現を英語で口にするとすれば:

1. 昨日だから、まず、【Yesterday】で始めればよい。
2. 次に (私がしたのだから) 【I....】
3. 散歩した....これは熟語があったな....そうそう【take a walk】だ....
4. 【Yesterday, I take a walk.....】、 まてよ、過去形だから・・・
【took a walk】になる。
5. 【Yesterday, I took a walk.....】
6. 家の近所、はと・・・【around my house】だから、
7. 【Yesterday, I took a walk around my house.】

というプロセスをたどりながら、たどたどしくセンテンスが出てくるのでは
ないでしょうか?

もし、この人が毎日か、またはしばしば英語で日記を書いていたとします。
そして、家の周りの散歩を日課のようにするので、日記にも5回以上
書いていたとします。

その場合、上記のプロセスをたどるでしょうか?

きっと、ほとんど何も考えずに【Yesterday, I took a walk around my house.】
が出てくると思います。

アメリカで働いていた時に、日本から新しくやってきた人がありました。
最初は英語で話すことはあまりできなかったのですが、毎日毎日、仕事で
英語のメイルを外人相手に書かなければならない羽目になり
(アメリカの会社で仕事をする訳ですから当たり前ですが)、
1年もするとかなりフォーマルな会話もできるようなりました。
他の社員との接触は少ない方の仕事していたにもかかわらず、です。

くる日もくる日も、さまざまなメイルを書くことで、英語のセンテンスを
組み立てる練習をした結果、かなりの表現が自然に出て来るようになった
のだと思います。

ということで、日本にいて英語のスピーキング力を向上させるには、英語の
センテンスを繰り返し組み立てる練習をすることだと思います。日記は
自分の意思さえあれば開始できます。今日ではブログという便利な方法も
無料で利用出来ます。

ただし、人によっては日記を書くということに抵抗がある人も多いで
しょうから、この方法は、どちらかというと毎日こつこつものを書くこと
が苦にならない人、または現在の若い人たちのように、ブログや Mixi
で自分を表現することが楽しいと感じる人たちに向いていると思います。
日本にいて会話力をアップする術 (4)      

モチベーションの高い人は、傍で見ていても英語力がどんどん
アップしているように見受けられます。

最初の例は、つい最近まで勉強会のメンバーだったひとで、
現在は留学されている若い方です。

もともと、会話力をアップするために、学生のころは大学
キャンパスで見かけるアジアなどからの留学生とたくさん
お友達になって英語で会話したり、日本語を教えたり、中国語を
教えてもらったりして親しくしていたそうです。

就職してからも、いつか留学しようと思っていたので、外国から
の観光客が多く見かけられる場所へ出かけていっては、さりげなく
話しかけることを日課にしていたそうです。

まだ会話力そのものはさほどレベルが高いとは言い切れません
でしたが、とても『慣れた』話し方を習得しておられました。
また、モチベーションが高いせいか、勉強会でまとめられて
いる毎週の単語やフレーズは、毎週かかさず覚えておられました。

もう一人の方は勉強会とは関係ない方ですが、オーストラリア
に友達がいて、そのひとと英語で話すために頑張っておられる
多少年配の方です。今年の秋に日本へ来られるそうで、それまで
に何とか英語力を緊急アップしておきたいとのこと。

最近はパソコンもだいぶ覚えられて、英語問題用のソフトを
つつかれたり、また先日【Skype】紹介したらすぐに登録されて
ました。今ではそのお友達とメイルで時間を打ち合わせ、実際に
ボイスチャットを始められたそうです。

『緊張しまくり。冷汗びっしょり。』・・・だったとか。

モチベーションを高めてくれるものが何かひとつあると
いいですね。(^^)v
日本にいて会話力をアップする術 (5)      

英語で話すうえで、もっとも土台となるのは、やはり『発音する』
という要素だと思います。

日本人が英語を話す練習をしている場合に、よく出くわす光景は、
蚊の鳴くような声で、しかもかなり不安定なイントネーションや
リズムで単語が並べられている、というケースです。

そういう人は、きっと『英語で発音する』という機会が少ない
からだと思われます。

こうした現象は勉強会で、新しい単語の発音を【ネイティブが
発音しているオーディオファイル】でくりかえしているときにも
見られます。本来は、その発音について自分も発音してみなければ
殆んど意味がないのですが、恥ずかしいのか黙ったままで
何度でもただ聞いているだけか、またはかすかに口を動かして
いる人が多く見受けられます。

もともと、日本語の発音と英語の発音とでは、一語ごとに口や
舌の形や使われる筋肉が違っているわけですから、ネイティブで
ない人は毎日すこしづつでもその形を練習して、そのための
筋肉を動かしていなければ、急にスムーズに発音しよう・話そう
と思ってもできるわけがありません。

きっと上級者になるほど、この重要性を認識されていて、日々
努力されておられるものと思います。

そうしたこともあって、勉強会では、宿題で読んでくることに
なっている新聞の記事は、できるだけ【音読しましょう】と
呼びかけています。しかも、できるだけ大きい声で。

周りに人がいると恥ずかしいでしょうから、家などでひとりの
時になるでしょうけど。

また、自動車などを運転される方なら、英語のCDなどを聞き
ながら大きな声でリピートするのも効果的だと思います。

英語の勉強をする中で、会話力をアップしたいなら、かなりの
部分をこうした【音読】や【英語で発音】などに割り当てる
必要があると思います。
日本にいて会話力をアップする術 (2)      

2番目の方法は、『ひとりごと戦術』です。

ちょっとした空き時間(駅へ向かって歩いているとき、
ホームで待っているとき、バスに乗っているとき、
車を運転いるとき、ボーっとしているとき、料理
しているとき、テレビを見ながら・・・などなど)
に、目に入った光景や、何かのイメージを思い浮かべて、
どんどん英語にしちゃいます。

おもな目的はやはり【センテンスを組み上げる】練習と
【単語がどれくらい出てくるか】のチェックです。

あれ? と思ってつかえた表現や単語は、覚えているものを
あとで調べて『今日の単語・表現帳』にまとめます。

今日の英語勉強会でも、これを実践している人から説明が
あり、なかなかよさそうでした。(^^)v

          

日本にいて会話力をアップする術 (3)      

3番目は、(思いつくままに書いているので、優先順位では
ありません) ネイティブとの会話にこだわらないこと。

日本ではネイティブと話すことが会話力をあげる近道だと
思い込んでいる人たちの多いこと・・中学や高校の英語の
先生たちと話していてもネイティブ崇拝者が多いのに
びっくりします。(+_+)

会話の機会をもつ、という意味ではそのとおりだけれど、
ネイティブにこだわるのは、ただのファッションと同じこと。
とにかく外国人と話したい、それも白人でなきゃ、の範疇では
ないでしょうか。

自分がほぼネイティブ並みの英語を話せるくらいの力量が
あるなら、ネイティブにこだわるのはもっともなことだけれど、
そうでなければあまり意味がないように思えます。

たとえば、外国人と話す機会があって、仮に
『日本の憲法についてどう思いますか?』
『教育制度はどうですか?』
などと聞かれて、自分の考えをすらすら説明できない
くらいの英語力なら、誰を相手にしていても同じこと。
ネイティブ、ネイティブとこだわるのはむしろ滑稽。
小学校2年生の子供が【K1の選手】と試合をしたがって
いるようなもの。

その点、アクセントは多少なまりがあっても、ネイティブなどに
まったくこだわらない、アジアの国々の人たちの、たくましい
会話力をを見習いたものです。

逆にあこがれのネイティブの国のひとつであるアメリカに来て
いた種々の日本人(いわゆる留学など)の英語力が、まったく
向上しないのを目の当たりにして驚いた経験があります。
特に西海岸やカナダのバンクーバーなどでは、ただ住んでいる、
遊んでいるだけという感じの若者たちの多さです。それも
せっかくネイティブの国へ来ているのに、日本人同士でしか
付合えない (付合ってもらえない)人たちがゴマンといました。

私の経験でも、【英語を話す】力がついたな、となんとなく
感じたのは、アメリカにいた高校生時代でも、数年間アメリカ
で働いていたときでもなく、ある時期に日本で活動していた
【タイム・ディベートの会】に入り、英語で議論することに
に取り組んでいたころでした。

結局、日本にいようが外国にいようが、地道な努力にまさるも
のは無いように思えます。ネイティブなどにこだわらず
サークルでもなんでも、とにかく話し合う機会を多く持つこと
だと思います。

英会話学校の関係者がおられたら、ごめんなさい。m(_ _)m